heart2019改 の ECG-001 〜 ECG-315 まで移転です。

Cardio2012のECGブログ(from ココログ)よりのインポートです。

ECG-317:90才代女性。呼吸不全の悪化で、入院です。

 

https://heart2019ecg.hatenablog.com

 

Cardio2012のECGブログ@ココログより、インポートしました。

ECG-001〜ECG-317までUpしております。

ECG-318以後は、上記websiteにアクセスお願いします!!

 

 

90才代女性です。元々、間質性肺炎を指摘されています。

今回は、呼吸不全悪化での入院加療となりました。間質性肺炎の悪化と診断しております。

 

胸部レントゲンとCT画像です。一年前と今回(X day)を提示します。 

Ecg317xpctweb

クリックすると、拡大します。

 

 

一年前と今回(X day)の心エコー図を提示します。

Ecg3172web_1

四腔像と左室短軸像です。

X dayは、右心系が拡大し、右室圧も高いようです。 

 

一年前の心電図を提示します。 

Ecg3173web

クリックすると、心電図が拡大します。

 

 

【Question】

この(一年前の心電図)を、判読して下さい。

そして、(X dayの心電図)を、想像して下さい。

 

今回も、引っ掛けなしです。むしろ、想像していた心電図波形(X day)ではなくて、私も困っているんです。。

 

 

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ECG-316:answer(2/2)

 

heart2019ecg.hatenablog.com

 

https://heart2019ecg.hatenablog.com

 

 

Cardio2012のECGブログ@ココログより、インポートしました。

ECG-001〜ECG-317までUpしております。

ECG-318以後は、上記websiteにアクセスお願いします!!

 

 

半年前の X day に戻ってみます。

この患者さんの搬入時の心電図です。 

 

* 洞調律で、CRBBBです。

V2-6 I, aVLでST上昇です。

II, III, aVF で著明ST低下です。(これは、ミラーイメージです。)

Ecg3163xdayaterweb

クリックすると、心電図が拡大します

 

では、冠動脈はどんな状態であったのか。

PCI前後の造影所見です。

IABP, thrombuster, KBT とけっこう大変でした。

なお、RCAはintactでした。

Ecg3166pcilcaweb

クリックすると、心電図が拡大します

 

LADへの血行は、PCIで再建されました。

見えていなかった high lateralが見えてきましたが、血栓性と思われる閉塞が残りました。

 

PCI前後での心電図変化です。

PCI後は、CRBBBのままでST-T変化はかなり治まってきました。 

Ecg3164pciweb

 

23:19には、V1-5 I, aVLでほぼQSパターン。となっています。 

CRBBBは無くなったので、QSパターンがハッキリしてきました。

Ecg3165pci6web_1

 

この後、IABPを離脱し時間が掛かりましたが、うっ血状態から離脱できて、一般病棟で1ヶ月ほどリハビリした後に、外来管理へ移っております。

 

心筋シンチでは、心尖部から前壁の defect を認め、薬物負荷でも殆ど変化がない = 心筋壊死を示します。

心筋シンチによる壁運動解析では、収縮時に心尖部は、dyskineticに動いています。

Ecg3167web

 

 

  

さらに、ER/PCI 6時間後/X+6 monthsの心電図を加えて見ます。

 

I, aVL ,V5-6, は、QSパターン化したままです。心尖部/側壁の梗塞完成。

V1-4 では、r 波の復活です。 

Ecg3168web

 

 

 

大阪の盟友 S 先生とのdiscussionで、以下のお話しをしております。

 

◎このPCIで、心原性ショックで患者を失う事を、回避している。

◎心尖部はdyskineticであるも、心筋シンチでの残存心筋は十分にあり、内服薬での心不全コントロールに成功している。

◎緊急PCIでの冠血流再開は、心破裂のリスクを激減させる。

 

 

回答(answer)です。

 

【Question-1】 この心電図から、半年前に何があったのか?想像して下さい。

 

ACSでした。#6の血栓性完全閉塞で、high lateral枝を含んでいました。

LADの血行再建に成功し、high rateral枝も復活してますが、途中で閉塞のままです。おそらく血栓性です。

このストーリーを、X+6カ月後の心電図から読み取るのは、無理筋です。小さなr波があるけれど、広範囲前壁梗塞の可能性あるよね、と理解出来ればOKです。

 

 

【Question-2】 どのような検査で、それ(OMIの範囲)を推定しますか?

まずは、心エコーです。これで、側壁のみか広範囲前壁か、虚血範囲の同定でがきます。心筋シンチで、助けるべき心筋が残っているかの推定を行います。

 

安定期心電図から、イベント発生時の状況を推し量る、というお話しでした。

 

 

ECG-316:answer (1/2)

 

heart2019ecg.hatenablog.com

https://heart2019ecg.hatenablog.com

 

Cardio2012のECGブログ@ココログより、インポートしました。

ECG-001〜ECG-317までUpしております。

ECG-318以後は、上記websiteにアクセスお願いします!!

 

 

まず、このイベント6カ月後の心電図を、 読んでみます。

 

* 洞調律です。

aVRで陰性P + aVFで陽性P = 上肢の左右の電極付け間違え無し。

I, aVL, V5-6のQS pattern  → 広い側壁の陳旧性梗塞。

II, III, aVF でのQ波無し。

 

側壁の陳旧性梗塞ですね、は問題ないでしょう。

 

私の考えるポイントは、V1-4のr波をどう解釈するかです。

R(r)波の存在 = その誘導の心筋は元気です! はちょっと早とちりになります。

 

(解釈-1)

大きな回旋枝のACSである。

回旋枝の支配領域 = 側壁であり、心電図変化を説明出来る。

 

(解釈-2)

前下行枝のACSである。

広範な前壁梗塞であるが、一部残存心筋がV1-4の r 波を形成している。

よく見ると、V2で最大となった後、r 波高は減衰しています。

(RRWP : Reversed R Wave Progression)です。

 

それは、こういうイメージです。

Ecg3162prwpweb  

 

 どっちなんでしょうか?   (解釈-1) or (解釈-2)

 

あなたは、6カ月前のイベントの内容を知りません。(の前提です)

 

【Question-2】 どのような検査で、それを推定しますか?

 

で、answer(2/2)となります。

.

.

.

.

.

.

 

ECG-316:60才代男性。イベント半年後の心電図です。

 

heart2019ecg.hatenablog.com

 

https://heart2019ecg.hatenablog.com

 

Cardio2012のECGブログ@ココログより、インポートしました。

ECG-001〜ECG-317までUpしております。

ECG-318以後は、上記websiteにアクセスお願いします!!

 

 

60才代男性です。イベント発生後、6カ月後の外来受診時に撮りました。

 

【併存症】高血圧・ 2型糖尿病脂質異常症・ 喫煙(してました)

何も調べなくても診断が決まるような、レッドフラッグの多さですね。

  

【Question】 この心電図から、半年前に何があったのか?想像して下さい。

引っ掛けはありませんが、こんなこともあるんだね、と云う症例です。

Ecg31514web_1

クリックすると、心電図が拡大します

.

.

.

.

.

.

.

 

ECG-315:answer

 

heart2019ecg.hatenablog.com

   

Cardio2012のECGブログ-2019改

 

Cardio2012のECGブログ@ココログより、インポートしました。

ECG-001〜ECG-317までUpしております。

ECG-318以後は、上記websiteにアクセスお願いします!!

 

 

 このER心電図は、なんかイヤですね。

 直感的に、ヤバイんじゃないか?と思えれば、合格だと思います。

 

 とはいえ、きちんと読み込んでみます。

 

* P波がない!徐脈です。→心電計くんは接合部調律と云っております。

* CRBBBです。→心電計くんも同意しています。

* ST-T変化が広範囲である。→ここは心電計くんと意見が異なります。

 

自動診断は、上下の変化(ST-T変化)を読み取るのが、ちょっと苦手です。

わたしは、下図のように読み取りました。

Ecg3154erweb

 クリックすると、心電図が拡大します

 

 

下壁の急性心筋梗塞(II, III, aVF)で、プラス後壁のミラーイメージとしてのST低下・・・とするには、広範囲すぎますね。何かがおかしい。

 

もしかして、LMT病変? 三枝病変? と心配になります。

 

そして、もうひとつ考えるべきが、大動脈疾患です。

この症例は、RCA-ACSを合併した大動脈解離(Stanford-A型)でした。

一時ペーシングを施行しつつ、緊急手術に対応して下さる心臓外科の病院に、緊急搬送となりました。

 

当院で記録したERでの造影CTです。

 

(早期相と平衡相の比較) 

Ecg3155ctweb

クリックすると、拡大します

 

早期相では、intimal-flapがハッキリしません。造影効果が強すぎるのと、真腔・偽腔の造影剤濃度があんまり変わらないため。偽腔への短絡量が多いんですね。

平衡相では、複雑なintimal-flapが分かります。エコーでみたら、はためく旗のように、ヒラヒラ大動脈内で泳いでいます。

 

平衡相での、transverse→coronal→sagittal planeでのCT像です。 

Ecg3156ect2web

クリックすると、拡大します

 

バルサルバ洞からarchまで解離があります。心タンポナーデなし。

大動脈解離で、右冠動脈入口部の損傷を認めました。

上行大動脈置換と、SVGによる右冠動脈バイパス術が施行されました。

 

幸い、特に障害を残さずに、歩行退院されています。

 

 

【大動脈解離に合併する冠動脈解離は、RCAに多い】

* 解離の血行動態として、RCAに解離が及びやすい。

* LMTが解離すれば、ERまでたどり着かない事が多いんだと思います。

 

 

【大動脈解離では、心電図異常がないのは3割程度しかない】

* カテコラミン出まくるし、血圧も異常高値となりやすい。

* 解離によりバルサルバレベルでの冠動脈圧迫が生じる。

* 冠動脈入口部の解離が起きる。

* 血性の心タンポナーデが発生して、心電図変化となる(ことあり)。

 

→この部分は、以下の書籍を参考にしました。感謝です。

   (心電図で見方が変わる急性冠症候群:小菅雅美 Dr.)

 

 

【大動脈解離で、胸部レントゲンの大動脈の拡大が起きるとは限らない!!】

* 昭和の時代は、解離性大動脈瘤(dissecting aortic aneurysm)と呼ばれていました。全身CTなどない時代で、胸痛→胸部レントゲンで大動脈が膨らんでいる→大動脈造影(アンギオ)で解離の発見→手術!だったのです。

* しかし、カラードプラエコーの台頭。経食道エコーの臨床応用。造影CTの発展により、大動脈が瘤化しない解離があることが、一般的に理解されるようになります。

* よって、(解離性大動脈瘤)から(大動脈解離:aortic dissection)と、見たまんまの呼び名に変わりました。

 

 解離性大動脈瘤と云うイミフ(・_・?)な名称は、昔は意味があったんですね。

 

 

【大動脈解離で、ACSと勘違いして抗血小板薬噛ませたら、さあ大変!!】

* 「私は、ACSと大動脈解離を間違えたことはない。」と云いきれるドクターは、名医か、または経験不足だと思います。

* もしかして、大動脈解離では??と立ち止まって下さい。tPA・ヘパリン・抗血小板薬を入れたら、目も当てられないのは、ご理解頂けますよね。

 

 

 

ECG-315:70才代女性。食後に、突然倒れてしまいました。

 

heart2019ecg.hatenablog.com

 

https://heart2019ecg.hatenablog.com

 

Cardio2012のECGブログ@ココログより、インポートしました。

ECG-001〜ECG-317までUpしております。

ECG-318以後は、上記websiteにアクセスお願いします!!

 

 

   70才代女性です。昼食後に、突然倒れてER搬入です。

 

    徐脈です。

    急いで心電図を撮りました。

 

    4年前に記録した心電図がありました。

    →QT/QTcの延長は、今回の問題と関係しておりません。

 

    今回は、心電計くんの自動診断も載せますね。

 

【Question】 心電図診断と、原因疾患の鑑別/推定を。

 

(4年前の心電図)

Ecg31514web

クリックすると、心電図が拡大します

 

 

(X dayの心電図 at ER) 

Ecg3152er2web

クリックすると、心電図が拡大します

.

.

.

.

.

.

.

.