高齢者は、座位でも状況失神を起こすことがあります。特に食後です。その予後は、悪くありません。 しかし、心電図などでACSを除外する行為が、必ず必要です。 心電図診断では、RCA閉塞によるACSは、疑いようがないですね。 II,III,aVFでのST上昇。 aVLでのS…

施設で車椅子での移動中に、突然の意識レベル低下でした。顔色不良、大量の冷汗ありでした。その後も悪心が続いての、ＥＲへ搬入となっております。 診断に、妙なトラップは入っていません。 その後の経過を、ご紹介した症例です。 Question：心電図診断を…

70才代女性です。呼吸苦が、一週間も治らずにER受診です。 洞調律で、CRBBBです。 異常q波が、V1-4まで認められます。 ST上昇は、V1-5まであります。 少し時間の経ったACSのようですが、半日経過したか、数日以上立ったのかは、この心電図だけからは、分かり…

一週間前からの呼吸苦で、ERを思い切って受診されました。医療とは、出来るだけ関わり合いにならないように、頑張って生きてこれらたのですけれど。よほどに、苦しかったんですね。 収縮期雑音が、心尖部周辺にIII/VIで聴取されます。 胸部レントゲンも提示…

心電図で電位が低いことに、悩みませんか？ Low Voltageの実例を、見てみましょう。 Case-01(心のう液貯留/胸水貯留/全身浮腫) ＊ 心のう液貯留時に、心外膜炎様のST上昇はありません。 ＊ 心のう液除去/胸水・全身浮腫減少で、胸部誘導のR波の増高が認めら…

心電図を見ていて、電位が低いことに、悩みませんか？ ふだんは悩まない私ですが、この問題をUpToDateしてみましょう。 一応定義は、 ◎胸部にて、QRSの振幅が10mm(=1.0mV)を全て超えない場合 ◎肢誘導で、QRSの振幅が5.0mm(=0.5mV)を全て超えない場合 と、ち…

ふらつく80才代女性でした。 これほどの徐脈であれば、ふらつくのも無理ありませんね。 33bpmです。整脈です。 では、心電図診断です。 クリックすると、ECGが拡大します。 ＊徐脈ですが、ＲＲ間隔は、整です。 ＊Ｐ波がありません、見えません。 ＊基線が…

お医者さん(or 病院)が嫌いで80代まで過ごせたら、その患者さんは人生に勝ったようなもんだ、と私の指導医は昔よく云っていました。 この方も、医療には寄りつかないで来られたのですが、さすがに動けなくなって、ＥＲ受診となりました。 なお、内服薬は当然…

=2017/9/8に追記= この症例で、きれいなS1Q3T3が認められましたが、診断確定は心エコーでした。今回、心電図は病態を語ってくれていますが、確定診断に必須ではありません。念のため、追記します。 本態性血小板増多症の確定診断には、骨髄生検も必要ですが…

以前より血小板増多症として、経過観察されていた90才代の女性です。超高齢でも有り、骨髄穿刺等の精査は、行われておりません。 二ヶ月前に、転倒で整形外科手術を受けておりました。最近、パタパタとよく転倒するそうです。軽度の認知症があります。 今回…