ECG-099:answer
ECG-099:E098の一週間後の出来事です。
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挿管・IABP管理でしたが、PCIも成功し、全てから離脱して、内科病棟へ患者さんは来られました。午前中の心エコーでも、良好な左室壁運動を示していたのですが、ごらんのような心電図となりました。Pre-shock状況です。
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◎ 洞調律です。
◎ V1-6, I, aVLで、ST上昇が認められます。
◎ 特に、V3-5のST上昇は、明らかにacute phaseのそれです!
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見ただけで、ACS(STEMI)だと分かりますね。
{STEMI: ST-segment elevation myocardial infarction}
胸痛を患者が訴えて、すぐに12誘導心電図を記録して、その場で、瞬間的に急性虚血だ!とわかります。これが、心電図の意義です。診断自体に、他の検査を加える必要はありません。
すぐに、循環器医師をcallです。緊急カテの準備です。(もしくは、それができる病院への転送ですね)
心エコーや血液検査の結果を待つ必要はありません。
典型例では、診断が確定してしまいます。
これが、ACSでの12誘導心電図の偉大なところです。
この心電図を、すぐにACS!!と思える感覚を持って下さいね。
但し、典型例を示さない症例も多々ありますので、rule outに使う場合には、慎重にされて下さいね。
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この症例は、SAT(subacute thrombosis )でした。
LAD Seg-6のステント内での亜急性血栓性閉塞です。
この後、再度のPCIが施行され、きれいに血流は再開しております。
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(↑ ポチッとよろしくお願いします)
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次は、100症例目となります!!
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