heart2019改 の ECG-001 〜 ECG-315 まで移転です。

Cardio2012のECGブログ(from ココログ)よりのインポートです。

ECG-160:answer

ECG-160:82才男性。電気軸測定。

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79才男性。電気軸を測定します。目で見るだけですよ。

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【 II 誘導で、一番R波が高い。電気軸はその周辺。おしまい!】

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 でも、十分なんですが、もうちょっと詳しく。

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I 誘導で、R>S波高となっている。(-90~0度~+90度)内にある。

◎  aVFは、ほとんどR波のみ。電気軸は、(0~+90度)内にある。

◎  絶対的正常範囲内。おしまい!

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 ここで止めてもいいのですが、もうちょっと、考えてみると。

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◎  最もR波が高いのは、II 誘導。

  • .  次の高いのは aVF 誘導。(I 誘導より、ほんの少し高い)
  •   よって、60度±15度くらいに、電気軸はあるはず。
  •   +45度未満ならば、R波はaVF<I 誘導となってしまうため。
  •   aVLは、電位が低くマイナス成分が大きい。(+60度以上のはず)
  •   従って、+60~+75度くらいの間と、考えられる。

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 よって、+60度よりやや大きい角度が電気軸。+70度くらいか?

 

 心電計での測定は、+66度でした。

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 理詰めは疲れるし、わかりにくいので、やっぱり図解してみましょう。

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0〜+90度の正常範囲内ですね。

Ecg160axis001

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II 誘導に一番近いのは、間違いなさそう。

Ecg160axis002

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  次にR波が高いのが、aVFなので、II 誘導の前後15度以内のはず。

+45度以下だと、I >aVFのR波高さになりますからね。

Ecg160axis003

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aVLでS波が大きい=+60度以上の角度となります。

よって、+60〜+75度くらいと、なります。

Ecg160axis004

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心電計測定は、+66度でした。

Ecg160axis005

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 +30度でも、+60度でも、あんまり違いはありません。

 特殊な場合を除けば、診断を左右する結果は出ません。

 (どんな場合に差が出るかは、続きで。いつごろ載せるかは、まだわかりません)

 電気軸シリーズ、まだ続きます。とほほ。

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