ECG-216:answer(1/2)
40才代男性の胸焼け症例。午前5時でした。
最初に、心カテの結果を提示します。こんな風でした。
クリックすると、ECGが拡大します。
右冠動脈 #2に、多量の血栓を認め、吸引除去を行っています。ステント留置は行っておりません。
来院時は、酵素学的障害が認められない超急性期だった訳です。
心電図でACS(STEMI)とするためのお約束は、
◎ 連続した2つ以上の誘導で、ST上昇を認める。
◎ 対側誘導でのミラーイメージを、呈している。
の二つです。
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因みに、肢誘導をCabrera誘導に直すと、連続した肢誘導の間顕性が分かります。
II, III, aVF 誘導の対側誘導は、aVL, I 誘導 となります。
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コラム-071での症例は、ST-T変化が顕著で、分かりやすいですね。
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それに比べると、この症例の搬入時心電図は、慣れないと見落とかもしれません。また、この程度のST-T変化は、健診での心電図でもよく見かけます。
今回の教訓です。
【 胸痛と関連したST-T変化は、レッドフラッグと考えるべし!】
ACSの診断方法について、answer(2/2)でもう少し考察してみます。