ECG-254:answer
高齢者は、座位でも状況失神を起こすことがあります。特に食後です。その予後は、悪くありません。
しかし、心電図などでACSを除外する行為が、必ず必要です。
心電図診断では、RCA閉塞によるACSは、疑いようがないですね。
- II,III,aVFでのST上昇。
- aVLでのST低下は、ミラーイメージ。
- V2,3でのST低下も、ミラーイメージ。
- ST上昇は、III>II 誘導となり、RCA閉塞を示唆。
- V4R-6RでのST上昇も、右室梗塞=RCA閉塞を示唆。
わかりやすい心電図変化です。
冠動脈造影では、RCA #2の完全閉塞でした。1枝病変です。
今回、お示ししたいのは、このACS前後の心電図変化です。
発症1年前の心電図、PCI直後、2病日、1年後と比較します。
1年後の心電図では、虚血性障害の痕跡がありませんね。
PCIが成功したと云う証しでもありますが、時に心電図上は、何の痕跡も残さないほど、心電図が改善することがあります。
心エコーでは、よく見ると下後壁の壁運動障害が、認められます。
現在のようにACS治療が発達すると、よく病歴を聞かないと、検査だけでは虚血発作歴が、見落とされることが 有るんです。
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