heart2019改 の ECG-001 〜 ECG-315 まで移転です。

Cardio2012のECGブログ(from ココログ)よりのインポートです。

ECG-115の追加の解説です。

 前回(ECG-115)の症例は、虚血性心筋障害をベースに、頻拍性心房細動を伴い、電撃性肺水腫になった症例でした。

 この症例の心エコー図です。

E115

 短軸像でわかるように、4時〜8時方向での壁運動低下があります。

 左室もリモデリングしているのか、中隔の動きもさえません。

 で、心電図ですが、

E11506022928ynafterahf12523

クリックすると、ECGが拡大します。

.

 I,aVLにQ波はあるものの、虚血の拡がりに、心電図上乏しいです。

 V2,3で R>Sとなっており、後壁梗塞のパターンを呈します。

 後側壁の梗塞となりますね。

 心エコーで見ると、II, III, aVFにもQ波が出てきて、よさそうにボクには思えます。この点が何か、釈然としないのですが。。

.

 お師匠様のコメントとして、

○ 下壁梗塞は、慢性経過で梗塞部がshrinkしてQ波が消えてくることが、一般的にあり得ること。

○ 心尖部から見て、時計軸へのローテーションがあるためかも。

 を、頂きました。

.

 心エコー所見と心電図所見が、乖離することは、けっこう認められます。あるいは、これを所見の乖離と考えるのが、おかしいのかもしれません。

.

【Q波の数で、心筋梗塞の大きさを判断するな!】

.

 は、以前も提示した教訓です。自分で悩んでいたら、世話ないですが(-_-;*)

 PVCを認めますが、notchの多いギザギザ波形ですね。心筋障害が大きいことを、感じさせます。

 以上、追加の解説でした。

.

.

.

.

.

.