ECG-173：answer(1/3) - heart2019改　の ECG-001 〜 ECG-315 まで移転です。

高カリウム血症の心電図：棚卸しシリーズです。

まず、実も蓋もない結論から云うと、

【血清カリウム値高値と心電図所見は、相関しない。】

【高カリウム血症でも、心電図変化を認めないことは、半分はある】

なお、A〜Fの心電図は、血清カリウム値順にならんでいます。

( A ) = 6.3 mEq/L　　　　　　ECG-009

( B ) = 6.7 mEq/L　　　　　　ECG-118

( C ) = 6.7 mEq/L　　　　　　ECG-088

( D ) = 7.9 mEq/L　　　　　　ECG-173

( E ) = 8.0 mEq/L　　　　　　ECG-156

( F ) = 8.3 mEq/L　　　　　　 ECG-140

( G ) = 8.3 mEq/L　　　　　　ECG-172

　採血と心電図記録に、数十分の時間差はあり得ますが、高カリウム血症への治療介入前の心電図です。

＊　P波が無い。　（ sino-vetricular conduction ）

＊　T波が、対称性に尖って高い。

＊　徐脈となる。（ Cは例外で、頻脈発作を合併している）

＊　Wide-QRSとなる。

＊　時に、ST上昇もある。

＊　でも、これらの心電図所見がない高カリウム血症もけっこうある！

上記の(相関性がない)ことを、証明した論文があります。

　このブログが、書籍となりました。醫亊新報社から2015/1/15出版です。

動画をQRコードで、youtubeから参照できます。かなり手を入れました！

おかげさまで、増刷も決定されました。