【ECG-186】answer
** ハジメの1枚:新入職医師のための心電図-07 **
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( 成り立ての1年目研修医のための説明です )
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WPW症候群は、V1のQRS波形により、一般的に二つ(or 三つ)のタイプに分類されます。短絡路の部位推定です。
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Rosenbaum分類の、A型。B型。 この場合二つ。
Ueda(上田)分類の、 C型 これを加えると三つ。
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A型は、左側(左房-左室側)。
B型は、右側(右房-右室側)。
C型は、中隔部分。
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8割くらいはA型で、2割ぐらいがB型。C型はわずか。 のようです。
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デルタ波の形で、短絡路の部位推定する方法もあります。とても覚えきれません。
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大切な事は、
【動悸発作のある患者の安静時心電図では、PQ短縮がないか、よく見てみる!】
【デルタ波がないか、全誘導でチェックする】
ことなんです。
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WPWの型分類や短絡路部位推定は、カテーテル・アブレーション施行前提では、大切ですが、逆にどうせ電気生理学的に、精密に部位を決定します。
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不整脈専門医に、動悸ありのWPW症候群患者を、きちんと渡すことが、一般医にとっては、dutyとなります。
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Answer-01:WPW症候群のB型です。
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*症状のないWPW症候群。 経過観察。できれば心エコーで器質的障害の有無の評価。
*動悸などの症状のあるWPW症候群。 カテーテル・アブレーション治療を前提として、不整脈専門医にご紹介。
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WPW症候群の短絡路については、つぎのコラムで、ちょっと詳細にお話しさせて頂きます。
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