ECG-234:answer
60才代女性、胸が切なくて、救急搬入でした。
初期研修医くんが、うまく言語化できなかったこの心電図所見を、きっちりと読んでみましょう。
*洞調律です。(陰性P:aVR と 陽性P:aVF)
*房室ブロックありません。
→右冠動脈病変の可能性は、少ない。
*II, III, aVF誘導では、ST-T変化を示していない。
→ますます、右冠動脈病変の可能性は、少ない。
*I, V6で、STちょっと上昇か。
→側壁の急性虚血性変化か?
*V1-3で、ST低下を示す。
→後壁の急性虚血のミラーイメージを強く示唆!
*V6-9で、ST上昇を記録。
→後壁の急性虚血の直接記録です。これもSTEMIです。
このように、pureな後壁梗塞だったんですね。心エコーで後壁の壁運動障害が明瞭で、酵素学的変化を確認する前に、心カテ室に入りました。
冠動脈造影では、回旋枝(#11 total occlusion)でした。PCI成功後に心電図変化は、ほぼ無くなりました。
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