ECG-106:answer
ECG-106:105の症例の呼吸不全出現時のお話しです。
心電図を、いつものように、まず素直に読んでみます。
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◎ 洞調律です。
◎ Giant-Negative T波が形成されています。
◎ ST低下も著明です。(V4-6)
◎ T波の陰転化は、V1,sVR,III誘導以外全てに認められる。
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素直に読んだら、心尖部肥大型心筋症となります。
でも、短時間での変化ですので、〔たこつぼ心筋症〕か、虚血発作を強く示唆していると思います。
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たこつぼ心筋症(Stress-induced cardiomyopathy)
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たこつぼ心筋症は、時にショック状態となり、てんてこ舞いの大騒ぎになります。何で起きるのか、いまいちわかりません。内視鏡しただけで、これが起きることもあります。
日本で多いのは、心尖部が瘤となり、心基部が過剰運動をするBalloning型なので、〔たこつぼ〕型と呼ばれます。
欧州では、左心室の中間部に壁運動障害が起きる〔mid-ventricular〕型があるんだそうです。まだ、私は見たことがありません。
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でも、さらに知っていて欲しいのは、いつの間にか起きて、いつの間にか治っているたこつぼ心筋症が、とても多いことなんです。
心電図や心エコーを撮って偶然気付いた、と云う症例も、けっこうあります。何もないのに、これらの検査をする理由はないので、見過ごされてしまいます。ただの風邪だと思っても、検査(綿棒ぐりぐり)すると、インフルエンザが見つかるのに、似ています。
問題が起きないんだから、そのままでいいのかもしれません。
不整脈で頓死の中には、たこつぼ心筋症が隠れているかも、しれません。だからと云って、ドキドキしながら、モニター監視するしか、やることはないのですが。
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麻疹がそうであるように、たいていは予後良好です。でも、麻疹で亡くなる方がいるように、たこつぼ心筋症が致死的転帰を取ることもあります。
見つけちゃったら、循環器科に丸投げして下さいね。
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この症例の1年前(サンリズム中毒の1年前)の心電図です。
クリックすると、ECGが拡大します。
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