ECG-213:answer
100才代の女性で、CLBBBでした。
CLBBB : Complete Left Bandle Branch Block
でも、そもそもCLBBBの定義に、
◎ 心拍は上室性起源による
◎ QRS幅は120 ms以上である[2]。
◎ QS または rS パターンが V1誘導でみられる。
◎ 単相性R波がIおよびV6誘導でみられる。
上記は、え〜Wikipediaから拾ってきました。定義を見ても素直にCLBBBだと、想像出来ませんよね。
その本質は、
* 完全脚ブロックの本質=QRS幅が0.12秒以上。
→0.12秒以上のQRS幅を、完全脚ブロックと定義しています。
* 心房から興奮は伝導している
→心室起源じゃ、ただのPVCですね、右室起源の。
* 左室の興奮が延長しているので、興奮の最後は(右室では無く)左室です。よって、V6の興奮の最後は左室のために、右室興奮の表現であるS波がない(ハズなんです)。
普通の場合は、CLBBBは以下のような波形です。
No.1では、V5,6共に、陽性のwideなR波のみで構成されます。
No.2では、V5まで、S波が残ります。V6でやっとS波が消えています。
S波が、ドコマデ出ているかは、症例により相違がありそうです
この心電図では、V6に明らかなS波があります。それ以外は、いかにもCLBBBなんですが。。
そこで、V7-9まで記録して見ました。
見事に、S波の無いwideなR波が検出されました。
胸部CTで見るとわかりますが、左室が後方回転しております。そのために、V6までS波が出現していたんですね。
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