E015:answer
015:69才のOMIの患者さん。心不全を度々起こし、入院管理を繰り返しています。
LADはすでにchronic total occulusion、RCAはLADへのjeoparadized-collateral(危機に瀕した側副血行路)となっています。つまりRCAが重度狭窄病変を持ちます。LcxもPCIを施行されています。
三枝病変による虚血性慢性心不全の患者さんです。
心電図を見てみます。
V1-3 QS pattern。V4に異常Q波です。V1-4でST上昇を示します。いかにも陳旧性前壁中隔梗塞です。但し、V5,6、I, II, III, aVL, aVFにしっかりとしたR波があります。心室瘤の存在は想像に難くありませんが、臨床的心不全があるのか、ないのかは、推定しかありません。
この症例では、頻脈傾向もなく、左房負荷像もありません。でも、心不全発作がバンバン起きています。
【Q波の数を数えても、心不全の重症度は判定できない。】
患者さんに聞いてみるのが一番です。聴診器も使いつつでね。