E093:answer
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093:59才男性。定期外来での心電図です。
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SVPCがひとつ認められますが、これは今回の主題ではありません。
(胸部誘導の3拍目です)
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一見、なんてことはない、やや立位心様の心電図です。
(aVR=aVL, lead I signなど)
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心尖部に、Lev-IV度のregurgitant murmurと3音を聴取します。
典型的なMRの心雑音です。
甲状腺機能が、手術と抗甲状腺薬で、安定化してからも、MR&3音は、残りました。でも、心不全は発生せず、経時的心拡大や、BNP上昇もありませんでした。左房径が、著明に拡大することもありません。でも、心雑音だけは、派手に残っています。
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V2-4のT波が、鋭く尖って陽性です。おそらく、早期再分極(early deporalization)かと思われます。MRで、左房と左室の間では、多くの血液がキャッチボールされています。これに対応して、左室は過剰に活動しています。その反映と捉えています。MRでは、圧負荷が左室になかなか来ないので、左室肥大と云う反応は、なかなか来ません。
心房細動化したり、左室系が大きくなり、LVEFが低下するようでは、かなり終末期的状況となります。
MR心を、心電図で当てるのは、傍証ばっかりで、かなり困難です。この症例も、診断は聴診で可能で、さらに心エコーでその最終確認となります。
この解釈、みなさんは、如何でしょうか?
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