【コラム-031】病棟モニターの使い方
【コラム】病棟モニターの使い方です。
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電子カルテの導入は、医療用dataの扱い方も、変革していきました。
巨大なメモリーを持てば、日々の心電図記録も、全て保存できます。
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とは云っても、保存の必要の無いdataまで、全て残すことは、研究目的でなければ、今でも無理なことです。
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当院にある8人まで同時監視できるモニター画面です。
クリックすると、ECGが拡大します。
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モニター波形の左側の大きな数字は、心拍数です。
モニターの役割は、
【きちんと心臓が動いているか、教えてくれること】
です。
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左上の心電図は、心房細動です。
左側上から3番目の心電図は、洞性の不整脈があります。
左下は、PVCが出ています。
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この左下のモニター波形患者のアラーム記録です。
クリックすると、ECGが拡大します。
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Aは、PVCの記録です。
クリックすると、ECGが拡大します。
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Bは、VTなのかノイズなのか?モニターは PVC run と診断しています。
たぶん、ノイズですけれど。。
Bの拡大波形です。(私のシルエットがついでに映っています)
クリックすると、ECGが拡大します。
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ノイズであることが、一目瞭然ですね。
人間の目は、これを一目瞭然に、診断してしまいます。
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モニター心電図は、Holtere-ECGと異なり、誘導は一つです。
しかも、日常的にノイズの入りやすい状況です。
◎ 生きているか、死にそうなのか(心停止や著名な徐脈)?
◎ 危ない不整脈が出ていないのか?
◎ P波がしっかり見えるならば、房室ブロックがないのか?
を知ることができれば、いいのです。
ST-T変化などは、あくまで(参考所見)と考え、
12誘導心電図で、きちんと確認しましょう。
このようなメモリー機能によって、
◎ 過去の不整脈を、ある程度知ることが出来る。
◎ 心拍数の変動を、理解できる。
便利な時代になりました。
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但し、患者さんをモニターより(除去)してしまうと、メモリー記録も消えてしまいます。
必要な部分は、記録紙に残すしか、今は手段がありません。
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