ECG-127:answer
TdP=(トルサ・ド・ポイント)ですね。
捻れたVTが認められます。出たり引っ込んだりを繰り返すので、Vfに移らない段階でのDCは、ちょっと待った、です。徐脈でないならば、Mg製剤静注もあり。
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その前後の12誘導心電図です。
クリックすると、ECGが拡大します。
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徐脈です。問題は、QT時間です。測定しなくても、延長しています。電解質異常は認めていません。徐脈は、TdPを誘発しやすくなります。
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一時ペーシングで、VTは、ピタッと止まりました。
クリックすると、ECGが拡大します。
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最初の心電図に戻ります。
もともとが右脚ブロックです。心房細動です。
これが、完全房室ブロックに移行した際の波形は、CLBBB型です。QT時間も長いです。この時点で、早めのPMIが、今思えば妥当です。
社会的適応の点で、考え込んでしまい、また娘さんが遠方で、直接面接までの時間が延びてしまいました。ADLのしっかりした、かつ認知の問題のない方ならば、ERの時点で、ペーシング開始が妥当だと思います。
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Pacingで、QT時間は、かなり短くなっています。QT時間は見た目が大切です。私は、QTcあんまり気にしません。問題が生じなくなったので、良しとしました。怒る方がいるかもしれません。
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なお、横軸方向の心電図自動診断は、かなり正確だそうです。手計算で計るより、心電計が示すQT/QTc時間の方が、当てになります。どう見ても計り間違い?と思えるときは、循環器医師に計らせて下さい。こんなこと(QTc時間測定)で、一般医が悩むことはありません。また、誰かを怒らせそうですが。。
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