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Cardio2012のECGブログ(from ココログ)よりのインポートです。

【コラム-013】Q波とq波のお話し

 Q波とq波のお話しです。

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 心電図の知識が増える頃に、妙にQ波が気になりました。

 そのQ/q波が、異常を意味するのか、あんまり心配要らないのか?

 ちょっとでも、Q/q波があると、ドキドキしたこともあります。

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 V5,6と、II, III, aVFには、正常でもq波があり得ます。

 心筋の興奮の最初は、

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◎ 水平面:心室中隔の左室側→右室側へ。

◎ 垂直面:一旦上方へ興奮が向かいます。

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 図示すると、以下の様になります。

Q

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 まあ例外は、いくらでもありますけどね。

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 また、異常Qの存在は、梗塞巣の大きさを表しており、貫壁性か非貫壁性(昔々の心内膜下)梗塞かの違いでは、ないことが、造影MRIの研究からわかってきています。

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 Q波の定義は、

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☆ R波の1/4以上の深さ。

☆ Q波の幅が40ms以上(1.0mm以上の幅/2.5cm紙送りで)

☆ (絶対値で、0.1mV以上の深さ)

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 などで、これを満たさないのが、q波となります、たぶん。

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 心電図判読に慣れてくると、「Q波の定義なんか、まあどうでもいいか」

と思えるようになります。

 その患者の状態(リスク・病歴・体型・症状etc.)によって、Q波の解釈は

異なっていいんだと、思います。

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* そんなに定義を、粗末にして良いのか?!?

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 ものさしに、患者さんを合わせても、あんまりいいことは、ないんですね。

. ものさしは、健診などの集団を扱う時の選択基準や、学会発表時に、取り敢えず必要なんですね。臨床では、もちろんいろいろと逸脱します。心エコーなどで、補正するしか、ないんですよね。

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