ECG-162:answer
ECG-162:80才女性。電気軸測定(その4)を、目視で行います。
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【 II, III, aVF 誘導で、全てR<<Sなので、(明らかな)左軸偏位です!!】
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これで、おしまいです。
でも、電気軸測定のコーナーなんで、また少し考えてみます。
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◎ I 誘導で、R>>S波を示す。
◎ aVF 誘導で、R<<S波を示す。
◎ よって、0~-90度の、左軸偏位の範囲内にある。
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クリックすると、ECGが拡大します。
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◎ II, III, aVF 誘導の全てで、R<Sである。
◎ aVL 誘導で、R波が高い。
◎ このように考えても、左軸偏位である。
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クリックすると、ECGが拡大します。
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左軸偏位は、わかります。
問題は、どの程度の左軸偏位なのか? です。
(明らかな)左軸偏位は、-30度以上ですので、これ以上か否かが、わかれば通常はOKです。
II 誘導 と aVL 誘導 は、直交しています。
II 誘導がR<Sならば、電気軸は-30度(= aVL 誘導)よりマイナス側にあるはずです。
目視法のみで、これ以上の絞り込みは、むつかしいですね。
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クリックすると、ECGが拡大します。.
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心電計での測定値は、-44度でした。
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クリックすると、ECGが拡大します。
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(明らかな)左軸偏位ですね。
電気軸測定は、ここまでです。
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LADに、どのような臨床的意味合いがあるのか?
ここからは、心電図臨床診断となります。
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