heart2019改 の ECG-001 〜 ECG-315 まで移転です。

Cardio2012のECGブログ(from ココログ)よりのインポートです。

ECG-217:answer(2/2)

 80才代女性の意識障害で搬入されたACSでした。

 右室梗塞では、

* 右室が障害される⇒右房から右室へ静脈潅流がなされない。

* たいてい、房室ブロックがあり、さらに循環低下する。

* よって、肺うっ血がないショック状態となる。

* 頸静脈は、怒張する。

 と、臨床病態で判断されるものです。

 右側胸部誘導(RV3, V4,V5)の所見で、臨床診断が変わるものでは、ありません。

 では、検査上どうやって確定するのか?

 もちろん、心エコーです。

◎ 右室の著明な拡大と壁運動障害を認める。

◎ 下後壁梗塞に付随するので、当然左室下後壁の壁運動障害がある。

◎ IVCの著明な拡大を認める(はずである)。

 今回のように、派手な右側胸部誘導での変化があれば、素直に右室もあぶなさそうと直感できますが、現実的には心エコーと血行動態で、我々は行動を・治療を開始します。

 理論上は、RCA入口部で閉塞したACSは、全て右室梗塞となるべきです。でも、血行動態まで崩れるのは、その一部だけです。

 心エコー上の変化を、示します。

Ecg217forweb

 右心系の拡大が、経時的に改善していますが、静止画では、よくわからないですね。最後に、動画をお示しします。

 (X day:ERでの心エコー図 4 chamber view)


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 (X+15 day:心エコー図 4 chamber view)

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 (X+6 monthes:心エコー図 4 chamber view)

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